文字デザインの選定理由と改善点を説明する

DAY 35の学習目標:文字設計の選定理由と、見た人の行動につなげる改善点を説明できるようになること。

文字の美しさだけを採点しません。対象者がどのような印象を受け、何の案内かを理解し、日時と締切を確認して申し込めるかを基準にします。

評価の四段階

文字デザインは、次の順で評価します。

  1. 内容:必要な情報があり、誤りがないか
  2. 機能:文字を発見し、判別し、読み続けられるか
  3. 階層:何の案内かを知り、詳細、行動へ進めるか
  4. 印象:対象者へ意図した声色や世界観を伝えているか

印象がよくても日時を読めなければ完成ではありません。反対に、読めても目的と異なる声色なら改善の余地があります。

制作例の目的と構成

初参加の地域の方へ気軽な読書会だと伝え、締切までの申込みを促します。講座名を大、説明と日時を中、詳細を小にします。

見出しには本と落ち着きを伝える明朝系、詳細には数字を判別しやすいゴシック系を使う案と、一つのフォントファミリーで統一する案を比較します。二つ使う案を採用する場合は、役割、骨格、文字列全体の濃さ(黒み)、見かけの大きさを確認します。

同じ種類の詳細は近づけ、見出しとの間に余白を取ります。締切は行動に必要な情報として一段強くしますが、講座名を超えないようにします。

よい点を確認する

  • 最重要情報から詳細へ大きさの順番がある
  • フォントの役割が一貫している
  • 太字が周囲との差を保っている
  • 行間と余白が情報のまとまりを示している
  • 和文と欧文の役割が明確で、世界観が統一されている
  • 完成サイズで講座名、日時、締切を判別できる

改善点を確認する

すべて同じ大きさなら三段階へ分けます。種類が多ければ理由のないフォントを減らします。詰まっている場合は文章を短くし、まとまりの間を空けます。

 

原因に近い要素を直す

  • 主役が分からない:情報の優先順位、ジャンプ率、位置を確認する
  • 線が見えない:ウェイト、サイズ、背景とのコントラストを確認する
  • 文章を追いにくい:行長、行間、改行を確認する
  • 数字だけ弱い:欧文フォント、サイズ、ウェイト、ベースラインを確認する
  • 世界観がばらばら:書体の骨格、線の端、文字列全体の濃さ(黒み)、役割を確認する

原因と関係の薄い色や装飾を先に変えないことが、効率的な改善につながります。

制作意図の書き方

制作意図は、設定値の一覧ではありません。次の順で書きます。

対象者へ〇〇と感じてもらい、〇〇してもらうため、〇〇という文字設計を選びました。完成サイズで〇〇を確認し、〇〇を修正しました。

目的、対象者、印象、行動、選定、検証がつながっていることが重要です。

今日の15分課題

DAY 34の作品で最初に見える文字を確認し、フォント、太字、間隔の役割を書きます。よかった点と改善点を一つずつ決め、一か所修正します。

自己確認

  1. 目的を基準に振り返りましたか。
  2. 各設定の理由を説明できましたか。
  3. 修正前後を比べましたか。

第5週のまとめ

第5週では、文字が言葉へ声を与えることから始め、書体の骨格と文字の見かけの大きさ(字面)、ジャンプ率、ウェイト、行間、文字間、行長を学びました。どの設定にも一つの固定された正解はありません。目的、対象者、印象、使用場面、期待する行動から選び、実際の大きさで検証します。

次回からはCanvaの基本操作へ進みます。

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64歳からデザインを学び始め、現在はWebと印刷物のデザインを制作しています。このシリーズでは、デザイン経験がない方にも分かる言葉で、デザインの基本と作り方をお伝えします。

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